レジまで戻ると、そこには沙帆ちゃんたちはいなかった。
慌てて周囲を見渡すと、買ったばかりの肉巻きおにぎりを皆で談笑しながら食べていて、急いで駆け寄った。
「あれ、店番は?」
どんな時でも、一番に声をかけてくれることに嬉しく思いつつ、「ちょっと抜けてきた」と正直に答える。
「大丈夫なの? 忙しそうだけど」
「うん。ちょうど休憩の時間だったから」
さらりと大嘘をついたけれど、沙帆ちゃんは当然気づくこともなく、「それならよかった」と微笑んだ。
「それよりさ、せっかく来てもらったから校舎案内するわ」
「本当? それならお願いしようかな」
沙帆ちゃんが他の先生たちに「尚樹が今から校舎をー…」と言いかけたのを、慌てて止める。
怪訝そうな顔をする沙帆ちゃんに、「ちょっと沙帆ちゃんだけに話したいことがあるんだけど」と告げる。
本当は校舎の案内なんてするつもりなかったし、今ここで沙帆ちゃんだけに話さなければいけないことがあるわけでもない。
それでも、今日、普段はありえない“学校”という場で、どうしても2人きりになりたかった。2人きりになる口実が欲しかった。
沙帆ちゃんは俺の言葉にやっぱり不思議そうな顔をしていたけれど、それでも「わかった」と頷いてくれた。
「すみません。ちょっと尚樹が校内を案内してくれるみたいなので、私、別行動しても良いですか?」
「あ、そうなの? わかった。じゃあ1時間後に校門集合ね。早く終わったら連絡して?」
あっさりと認めてくれた塾長に反して、小竹は「2人で?」と少し嫌そうな顔をしていたけれど、それは見なかったことにしておいた。
慌てて周囲を見渡すと、買ったばかりの肉巻きおにぎりを皆で談笑しながら食べていて、急いで駆け寄った。
「あれ、店番は?」
どんな時でも、一番に声をかけてくれることに嬉しく思いつつ、「ちょっと抜けてきた」と正直に答える。
「大丈夫なの? 忙しそうだけど」
「うん。ちょうど休憩の時間だったから」
さらりと大嘘をついたけれど、沙帆ちゃんは当然気づくこともなく、「それならよかった」と微笑んだ。
「それよりさ、せっかく来てもらったから校舎案内するわ」
「本当? それならお願いしようかな」
沙帆ちゃんが他の先生たちに「尚樹が今から校舎をー…」と言いかけたのを、慌てて止める。
怪訝そうな顔をする沙帆ちゃんに、「ちょっと沙帆ちゃんだけに話したいことがあるんだけど」と告げる。
本当は校舎の案内なんてするつもりなかったし、今ここで沙帆ちゃんだけに話さなければいけないことがあるわけでもない。
それでも、今日、普段はありえない“学校”という場で、どうしても2人きりになりたかった。2人きりになる口実が欲しかった。
沙帆ちゃんは俺の言葉にやっぱり不思議そうな顔をしていたけれど、それでも「わかった」と頷いてくれた。
「すみません。ちょっと尚樹が校内を案内してくれるみたいなので、私、別行動しても良いですか?」
「あ、そうなの? わかった。じゃあ1時間後に校門集合ね。早く終わったら連絡して?」
あっさりと認めてくれた塾長に反して、小竹は「2人で?」と少し嫌そうな顔をしていたけれど、それは見なかったことにしておいた。



