夢を叶えた日、一番にきみを想う

駅の近くにある大きな公園のベンチででも話そうか、ということになり、たわいもない話をしながらのんびりと歩く。
途中で沙帆ちゃんは立ち止まると、微笑みながら目の前にあるカフェを指差した。

「ちょっと寄って行かない? 公園で話しながら飲もうよ」
「うん」

店の前に自転車をとめて、沙帆ちゃんに続くように店内に入る。

「沙帆ちゃんはこのお店によく来るの?」

自分だったら選ばない店だ。
確かに美味しいけれど、値段が少し高くて、雰囲気も落ち着いていて、高校生1人では少し入りにくい。

「うん、大学の課題をする時とか、バイトの資料作ったりする時はね」
「そっか……」

沙帆ちゃんのことが知れて嬉しいと思う反面、自分では入りづらいと思っている店に沙帆ちゃんは普段から来ているのだと思うと、やっぱり沙帆ちゃんと自分の違いの大きさを感じてしまって、なんだか虚しくなった。