夢を叶えた日、一番にきみを想う

祐樹からメッセージを受け取ったのは、結局直帰する気にもならず、ファストフード店で先週の授業の復習をしている時だった。

【沙帆ちゃん、塾来たぞ】

ちょうど塾の休み時間に送ってきたであろうメッセージを見るや否や、広げていた教材を片付けてリュックに詰める。
今日、休みっていっていたのに。来てくれるなら大人しく代わりの先生でも授業を受けておけばよかった。
いつまでいるんだろう。今日はこの後授業に入るのかな。
それとも何か用事があって塾に寄っただけ?間に合うかな。
一気にジュースを飲み干すと、駆け足で塾へ向かった。

勢いよく校舎のドアをあけると、入り口の近くの自習スペースで勉強をしていた生徒たちと先生が一斉に俺の方を見た。

「あれ? 名城くん? どうした?」

先週、沙帆ちゃんの代わりに授業をしてくれた先生に声をかけられる。

「いや、えっと……」

教室を見回しても、探している人の姿は見えない。
すみません、と言ってから、授業が行われている大きい教室を見に行く。
けれど、それでも、彼女らしい人は見つけられない。

いないじゃん……。
来るのが遅かった?間に合わなかった?