新しい先生の授業は、以前と変わらず、それなりにわかりやすかった。
祐樹を担当していたこともあることを思い出し、そのことを祐樹に伝えると、「そうかあ?」と微妙な顔をされた。
「俺は特に何も思ったことなかったけど。教え方なんて、誰でも一緒だろ?」
「……どうだろうな」
少なくとも1年前までは俺も祐樹と同じ考えだったから、否定はしなかった。
もしかすると、自分が前向きに授業を受けるようになったから、感じ方が変わったのかもしれないと思った。
理由はどうであれ、新しい先生との授業はそれなりにうまくいっていてー相手からもNGを出されなかったから、先生もそう思ってくれているはずー春季講習に打ち込んだ。
「吉川先生から、『”大量に”宿題を出しても、きちんとやってくる』って、聞いているから」
たまに先生から出される、沙帆ちゃんの存在に寂しさと懐かしさを強く感じながらも、”大量に”出される宿題に追われているうちに、あっという間に3月28日になった。
昨日は眠れなかった。久しぶりに会える嬉しさ、それでも今日が終わると彼女が遠くにいってしまう寂しさ、もう一生会えないのではないかという不安、色々な気持ちが胸の中でごちゃまぜになって眠れず、朝になっても落ち着かない俺は、結局約束よりもずっと早い時間に家を出た。
平日の昼間だからか電車はとても空いていて、誰も座っていない長い椅子の端に腰をかける。
目の前の窓から容赦無く日差しが照りつけていて、眩しさと温かさを感じながら、リュックからスマートフォンを出す。
【3月28日、12時に空港集合で良いかな? 一緒にお昼ご飯、食べよう😊】
一週間ほど前に彼女が送ってくれた、唯一のメッセージを読み直す。
文末にある、笑顔の絵文字がいかにも彼女らしくて、何度見ても笑みが溢れる。
二週間会えない間、それなりに忙しくしながらも彼女のことをふとした瞬間に思い出しては、愛おしい気持ちになって、好きだと改めて自覚して、自分の想いの深さに少し呆れて、
けれどそういうのも全てひっくるめて、今日、俺は、彼女に想いを伝える。
祐樹を担当していたこともあることを思い出し、そのことを祐樹に伝えると、「そうかあ?」と微妙な顔をされた。
「俺は特に何も思ったことなかったけど。教え方なんて、誰でも一緒だろ?」
「……どうだろうな」
少なくとも1年前までは俺も祐樹と同じ考えだったから、否定はしなかった。
もしかすると、自分が前向きに授業を受けるようになったから、感じ方が変わったのかもしれないと思った。
理由はどうであれ、新しい先生との授業はそれなりにうまくいっていてー相手からもNGを出されなかったから、先生もそう思ってくれているはずー春季講習に打ち込んだ。
「吉川先生から、『”大量に”宿題を出しても、きちんとやってくる』って、聞いているから」
たまに先生から出される、沙帆ちゃんの存在に寂しさと懐かしさを強く感じながらも、”大量に”出される宿題に追われているうちに、あっという間に3月28日になった。
昨日は眠れなかった。久しぶりに会える嬉しさ、それでも今日が終わると彼女が遠くにいってしまう寂しさ、もう一生会えないのではないかという不安、色々な気持ちが胸の中でごちゃまぜになって眠れず、朝になっても落ち着かない俺は、結局約束よりもずっと早い時間に家を出た。
平日の昼間だからか電車はとても空いていて、誰も座っていない長い椅子の端に腰をかける。
目の前の窓から容赦無く日差しが照りつけていて、眩しさと温かさを感じながら、リュックからスマートフォンを出す。
【3月28日、12時に空港集合で良いかな? 一緒にお昼ご飯、食べよう😊】
一週間ほど前に彼女が送ってくれた、唯一のメッセージを読み直す。
文末にある、笑顔の絵文字がいかにも彼女らしくて、何度見ても笑みが溢れる。
二週間会えない間、それなりに忙しくしながらも彼女のことをふとした瞬間に思い出しては、愛おしい気持ちになって、好きだと改めて自覚して、自分の想いの深さに少し呆れて、
けれどそういうのも全てひっくるめて、今日、俺は、彼女に想いを伝える。



