9月に入り、また慌ただしい日々が
始まった。図書館に通おうと
思っていたが、私が行く事で
蓮が時間を見つけては、図書館に
来てしまう為、蓮のテストが
終わるまでは控えた。それに、
9月の下旬に創立記念日があるから、
1泊だけど旅行に行こうと誘って
くれたのだ。10月に入ったら
短期実習が入り、11月の下旬からは
長期実習もある。
蓮曰く、今がチャンスらしい。
だから私もそれだったらと
データ入力のお仕事に勤しんだ。
それからもう一つ、
蓮には内緒だが、お仕事に
勤しみたい理由があった。
それはクリスマスプレゼントだ。
私はクリスマスまで、一緒に
居られないかもしれない。
それでも何か渡せたらと考えていた。
でもここでまた私の悪い癖がでた。
形に残る物を渡してしまった事で、
私が戻った後に、それが重荷に
ならないだろうか。
渡したいけど、重荷になりたくない。
蓮との幸せの日々の間にそんな事を
考えつつも、やるに越したことは
ないだろうとお仕事を熟していった。