窓から見える桜花とお姫さまを見て、『監視』などという怖い言葉を混ぜながら言った蛍
蛍は自分のことを地味だと思っているが、私はそう思わない。
すごく美しいのよ?私たちのお姫様は
「了解です。お姫様」
そう言っても表情を崩さない蛍。
ねぇ蛍、私は今も夢に見るよ。
その美しい顔が歪み、泣きながらお姫さまの名前を発する蛍を。
両親から責められている蛍を、助けるさえもできなかった私を。
蛍は平気?
私ね、面白いことが大好きだけど、その面白いことで蛍が傷つくのは大嫌いだから、
蛍が望むのなら、私はいつまでもおとなしい真面目ちゃんでいるよ。
蛍が望むのなら



