とりあえずちゃんと避妊してくれ、って以外は口を挟まないことにしたけど、“壱華は俺のものだ”と言いたげなそのどや顔を見ると、頭にカッと血がのぼった。


タバコを灰皿に押し付け、ふと立ち上げって志勇に近づき、股間めがけて足を蹴り上げた。



が、足首を掴まれ、片足立ちで身動きが取れなくなってしまった。



「お前色気のねえパンツ履いてんな」



それどころか、はだけたスカートから覗くインナーを見て鼻で笑われた。



「これはペチコートって言って下着が透けないように履くものなの!」

「そうかよ」



くそう、精神年齢は私の方が上なのに、どう足掻いても志勇には勝てない。


「うぐぐ……」とうなっていると、不意に手をパッと離されてバランスを崩し、ぺたんと地面に座り込んだ。