壱華はレジン液といくつかパーツを買ってお店から出てきた。



「結局買っちゃった」

「いいんだよ、壱華はただでさえ物欲がねえんだから」



志勇はもう自分のターンだとでも言いたげに、壱華の腰に手を回して隣を歩く。


まあ、今まで我慢してくれてたみたいだしもういいか。


それにしても壱華は大人だ。私と志勇が何を話していたのか気になってるはずなのに聞かないのだから。


私だったら気になって仕方ないのに。



「買い物は終わりか?」

「うん、もう17時だしお腹空いた」

「帰る前に寄りたいところがあるがいいか?」



志勇はやっと壱華に触れ合えたから口角が上がっている。


本当に好きなんだな。さすが壱華の運命の人。