「あの、私、涼さんと仲良くなりたいです!
涼ちゃんって呼んでいいですか?」

「あたしはみーちゃんって呼んでいい?」

「はい!」



こうして私たちは友達になって、連絡先を交換した。


よしよし、いいぞ。


彼女を味方につけたのはかなり大きい。


ルンルンで帰宅して「カットモデルになったんだ」と壱華に報告すると、仕上がりが楽しみだと言ってくれた。


翌日の放課後、さっそく涼ちゃんが働いてるサロンに行って、秋に向けて流行るらしい、ピンク味の強いレッドブラウンに染めてもらった。


色が抜けたらピンクになって可愛いんだって。


さらに涼ちゃんと遊ぶ約束もしてきた。


新しい髪色と、新たなパイプを繋いで私は大満足だった。


いい調子、このままでいけばきっと未来も安泰だ。


そんな矢先──パパに身体にガンが見つかったと報告を受けた。