「小さいは余計!でも助けてくれてありがと」

「助けるって何?俺スキンシップしただけなのに」

「あーもう、重いって!」

「実莉のリアクション新鮮でおもしろい」



体重をかけてバックハグしてきた光冴はご機嫌。


そんなに面白い?


確かに、顔・金・地位の三拍子揃った人間相手に媚びを売らない私は珍しいのかもしれない。



「ねえ、いつ俺と付き合ってくれんの?」

「だめだよ、私には壱華がいるもーん!」

「出た、超シスコン」



2人にとって私は“超シスコンの変わったヤツ”。


変人扱いされてるけど、害はないと思われたらしく友達になってくれた。


でも、変わってるのはおたくらもそうでしょ?


暴走族のくせして高校に通ってるし。


まあ、高校に通ってくれてるおかげで、同じ高校を選んで近づけたんだけど。


私がこの2人と接触したのには理由がある。


だって、物語上で非常に重要な立ち位置にいる人たちだから。