「…私はね、あんたが思ってるほどいい人間じゃないの。
 ただ、あんたが見てた人間より少し早く罪に気づいただけ。
 同じだったんだよ。あんたを苦しめる人間と、同じだったんだよ。
 気づかせてもらっただけ。
 その命を持って、私に罪を教えてくれた。
 その子のおかげで私は気づけた。
 あんたが願っているような結果じゃなかったけど、伝えていくから。
 あんたの願いを、あんたの思いを、だからさ…
 もう、ゆっくり眠っていいよ。
 ごめんね」