黒い龍は小さな華を溺愛する。


その中央に立つ男と、目が合った瞬間息が止まった。


「久しぶりだなぁ、常盤の……元、カノさん」


「どうしてですか……あなたは常盤くんの味方じゃ……」


声が震える。


「味方?そんなの誰が言ったよ、俺は最初っからあいつらを仲間だとは思ってねえ」


呆れたように笑い、私の間近にきてこう呟く。


「……状況が変わっただけだ。こっちと組んだ方が楽しそうだったんでね」


その言葉で全部理解した。


裏切ったんだ……


常盤くんを。


「……最低」


「最低で結構。しかしあれだね?秋元の探してた女っていうのはやっぱりお前だったんじゃん」


「え……」


「常盤はあの時俺がどう動くか気付いてたからしらばっくれたんだろうけど。まぁ、あっちも鼻から俺を信用してなかったわけで。おあいこだな」


返す言葉が見つからず、その場に立ち尽くしていた。