黒い龍は小さな華を溺愛する。


喉が鳴る。

小さく、でもはっきりと頷いた。


「ははっ!常盤め、ざまぁだな!」


秋元のその声に、更に男たちが盛り上がる。


「おい沙羅、こっちこい」


近づいてきた距離に、思わず後ずさる。

腕を掴まれ、男たちの間を通り抜け奥の部屋へと連れて行かれた。

私は恐怖で口が渇き、声が出なかった。


奥の部屋にはベッドが置かれ、酒のボトルが何本も転がっている。


ここで、私は……。


もう逃げ場がない。


泣いたって喚いたって、きっと誰も助けにこない。


「突っ立ってないでさぁ」


ドアのところで棒立ちの私に少しイラついた秋元が、私の腕を強く引っ張る。


「もう一度聞くが……常盤とはしっかり別れてきたんだろうな?」


「……はい」


フッと勝ち誇ったように鼻で笑う。


「その時のアイツの顔……想像するだけで笑いがこみ上げてくるわ。俺らを散々馬鹿にしやがって……いい気味だ」