気になったところを見る。
そしたら、そこにいつも煌くんがいた事を思い出した。
だから、集中して。
周りに流されないで。
ピンと気になったところを見た。
そこは、私がいた所の右斜め前だったんだけど。
煌くんらしい後ろ姿で。
でも、それだけでは確信しなかった。
だけど、その人はこっちを見てないようで見ていた。
左肘を少し垂直気味にして、空いた隙間からこちらを見ていた。
あんな、見てないていで見てくる人と言ったら。
煌くんしかいない。
そう思って私は煌くんだと確信した。
でも、彼は私が見つけるよりも前から私に気づいていたように思えて。
私がキョロキョロしていたのも見られてた?
ていうことは、私が誰を探していたのかも。煌くんは気づいてるのかな?
そう思うと恥ずかしくなって私は顔を覆った。
思いが通じ合ってるようで嬉しいけど、恥ずかしい。
そう、そんな事があったから。
やっぱり私の煌くんを探す能力はすごいな。なんて思った。

