桜雨、さようなら


 

 三年間世話になった学校を出て、通い続けた通学路を歩いていた。



 ___入学式は、お前がいたのにな。


 「想像もしてなかったよな、こんなの」


 卒業式が終わって、今、この通学路を歩いているのは___俺、一人だ。

 「…こんな形で、いなくなるなよ…」


 小さく震える声が、なんだか情けなくて、思わずため息をついた時。


 頭に落ちる何かに気づき、俺は立ち止まった。
 
 

 「___雨…?」

 

 ぽつぽつと、静かに降り出した雨を見上げて、思い出した。