そのままマンションの前から出て彼女に連れられた場所は、
曲がり角にこじんまりと佇んでいる雰囲気のある駄菓子屋だった。
…ただ今はもう、潰れてしまっているようだ。
彼女はまた先ほどの、切ない顔を見せた。
この顔は、いつかも見たような気がする。
「…ここはね、毎日毎日、ほんとに毎日通ってたの。
学校が終わって放課後ランドセルを置いてきたら、
まずここに集合して
なけなしのお小遣いでちっちゃいお菓子を数個買って」
彼女は話しながら、ゆっくり廃駄菓子屋の中へ入っていく。
中には、色褪せ禿げたポップアップや、
地面にはけんけんぱの輪っかが書かれていたり、
アイスやラムネが売られていたであろう冷凍庫が
記憶のない僕にも懐かしさを感じさせた。
曲がり角にこじんまりと佇んでいる雰囲気のある駄菓子屋だった。
…ただ今はもう、潰れてしまっているようだ。
彼女はまた先ほどの、切ない顔を見せた。
この顔は、いつかも見たような気がする。
「…ここはね、毎日毎日、ほんとに毎日通ってたの。
学校が終わって放課後ランドセルを置いてきたら、
まずここに集合して
なけなしのお小遣いでちっちゃいお菓子を数個買って」
彼女は話しながら、ゆっくり廃駄菓子屋の中へ入っていく。
中には、色褪せ禿げたポップアップや、
地面にはけんけんぱの輪っかが書かれていたり、
アイスやラムネが売られていたであろう冷凍庫が
記憶のない僕にも懐かしさを感じさせた。

