「行き止まりだっ!」


通路を走って走って走って、どうにかカマ男を巻くつもりだった。


しかし前方に現れたのは通路の最果て。


右にも左にも道はなく、前方は塞がれている。


私達は同時に立ち止まり、そして追いかけてくるカマ男を見た。


カマ男は仮面の下で笑っているように見えた。


こうして獲物を追い込んでいたぶることを全力で楽しんでいるように見えた。


カマ男は血のついたカマを両手で握りしめて大股で近づいてくる。


タイセイが私の前に立ちはだかり、両手を広げた。


「タイセイ……」


「セイラ、助けてやれなくてごめん」


タイセイの目の前に、カマが振り下ろされた……。