お化け屋敷の中は相変わらず不気味だった。


歩けば歩くほどストレスが溜まっていき、呼吸が苦しくなってくるような気分になってくる。


「入り口まであとどれくらいだ?」


後ろを歩いていたミチオに聞かれて「多分、あと半分くらい」と、答える。


「まだそんなにあるのか」


ミチオの疲れたような声が帰ってきた。


体力のあるミチオでさえ、この中では疲れをみせはじめている。


早く外へ出ないとみんなの体調が崩れてしまうかもしれない。


しばらく無言で歩いていると、ふと部屋の中でなにかが動く気配がして視線を向けてしまった。


その部屋は入ってきたときには確か無人の部屋だった。