聞かれて一瞬言葉に詰まってしまった。


その一瞬ですべて理解したように、コノミが不安な表情を見せた。


「大丈夫。ふたりとも絶対に見つけ出すから、だからコノミはこの通路をまっすぐ行って。そこには私のハンカチが置いてある。そこの壁をノックすれば、タイセイが出てきてくれるはずだから」


説明する私の横でコノミはイヤイヤと左右に首をふる。


「私も一緒にミチオとカズトモを探す!」


「ダメだよコノミ。この先なにがあるかわからないんだから」


「だったらなおさらふたりのほうがいいよ!」


確かにコノミの言う通りかもしれない。


カマ男や作業服の男がまた現れた時、私よりも魂だけのコノミの方が役に立つ。


一瞬、心が揺らいだ。


このままコノミも一緒に来てもらおうと思った。