デス・チケット

「コノミ!?」


驚いて声を張り上げる。


あんなお揃いい顔をしていたから、それがコノミだとは気が付かなかったのだ。


よく見てみれば首に傷があり、血が流れている。


着ている服も確かにコノミのものだ。


「コノミ、私セイラだよ、わかる!?」


必死になって声をかけると、コノミは私の上からすっと体を離した。


ようやく自由になり立ち上がる。


コノミはジッと私へ視線を向けている。


なにかを必死で思い出そうとしているようにも見えた。


「コノミ、大丈夫?」


触れられないけれど、コノミの頬を両手で包み込む。


私の手にはコノミから流れ出る霊気が絡みついた。


「セイ……ラ。セイラ!!」


コノミが私の名前を呼び、目に生気が戻ってきた。


しっかりと私のことを見ている。


「そうだよコノミ。私だよ!」