デス・チケット

永遠に続けばいいのにと思うくらい、私にとって幸せな時間だった。


タイセイは作業をしながら私を笑わせてくれて、休憩時間には近くのコンビニに行ってたくさんのジュースとお菓子を買い込んだ。


居残りで作業をしているなんて思えないような時間。


「タイ……セイ……」


その声にハッと現実に引き戻された。


つい現実逃避してしまったが、私はまだ黒い通路にいて女性の魂に襲われている。


体は指先まで冷たくなり吐く息は白くなっている。


私はジッと女性を見つめた。


「タイセイを知っているの?」


そう聞くと女性の見開かれていた目がゆるゆると閉じていき、再び開かれたときそれはコノミの顔へと変わっていたのだ。