「タイセイはここで待っていて」


「なにする気だ?」


「私がひとりで行ってくる。話しができる魂たちもいるから、その人たちに手伝ってもらう」


いいながら勢いよく立ち上がる。


タイセイの手が伸びて私の足を掴んだ。


「待て! ひとりで通路に戻るつもりか!?」


「だって、それしかないじゃん」


無理にタイセイを連れて行く気にはなれなかった。


一緒にいて、もし私が足手まといになるようなことになれば、タイセイの命が危なくなる。


それだけは嫌だった。


「通路に戻ればカマ男や作業服の男がいるんだぞ」


「わかってる。でもきっと大丈夫。魂たちがやつらをやっつけてくれてる」


私たちが霊気にやられたのと同じように、彼らにもなにかしらの変化が見られていた。


それに、魂たちは彼らに触れることができる。