【完結】和菓子職人との恋は、甘いようで甘くない?



「菜々海、お前にはこれからも角野屋でバリバリ働いてもらうからな、覚悟しておけよ」

「は、はいっ」

「でもまあとりあえず、今は体を休めることが優先だ。 雑炊作ってくるから、ちゃんと大人しく寝てろよ。またぶり返すと大変だから」

 悠月さんはそう言うと、再び私の口にそっとキスを落とした。

「……はいっ」

 今は大人しく、悠月さんの言うことを聞いておこう。悠月さんの手作りの雑炊が食べられるなんて、夢見たい。
 和菓子以外も食べられるなんて、嬉しい。

「熱出して良かった……」

「ん?何か言ったか?」

「いえ、なんでもないです」

 私はそのまま、布団に再び潜り込む。

「食べたら薬もちゃんと飲むんだぞ」

「分かってますよ、悠月さん」

 なんかこうやって看病してもらえるなら、熱を出すのも悪くないな……なんて思ってしまう私であった。
 そしてその数日後にはすっかり体調がよくなった私だったが……。

「大丈夫ですか?悠月さん」

「ああ……寝てれば治るはずだ」

 その後悠月さんが熱を出してしまい、風邪を引いたのは、想像通りだった。 まあ原因は多分、あの時の゙キズなのではないかと思うのだけど。

 でもそんなイケメンボイスで、和菓子作りに誇りを持っている和菓子職人の悠月さんが、私は大好きです。



【END】