「かわいい……」
ひと目見ただけでも分かる、この和菓子の可愛さが。
「早速食べてみてくれないか?」
「は、はいっ」
食べてみてくれないかと言われたけど、まず最初にこの和菓子の写真を撮りたくなった。
「あ、あの、悠月さん」
「ん?」
「あのこれ、写真撮らせてもらってもいいですか?」
私は悠月さんに、そう問いかけた。
「写真?」
「はい。……悠月さんの和菓子、私大好きだから、食べる前に写真に残しておきたいんです」
そう言ったら悠月さんは「まあ、そういうことならいいけど」と返事を返してくれた。
「ありがとうございます」
悠月さんの作る和菓子は、とても魅力的だ。
その見た目だけではなく、味も抜群に美味しくて。見た目も可愛いから、SNSでも話題に上がるほど、悠月さんの和菓子は美しいんだ。
「写真、撮れました」
「おう。 じゃあ早速、食べてみてくれ」
「はい。……いただき、ます」
その美しい和菓子を口にする度に感じるのは、悠月さんの和菓子に込める思いがこうして和菓子を通して伝わっていることだ。
「どうだ?」
「美味しい……です」