「どうぞ」
「ありがとう」
差し出した温かいミルクティー。
桃花は両手で包み込むようにして抱え口を付けた。
「うん、美味しい」
にっこりと笑う顔は子供の頃のまま。
「どうしたの、突然」
この時になって、私はやっと聞きたいことを聞いた。
もともと体が弱かった桃花だけれど、最近では普通に暮らせているらしい。
高校卒業と同時に地元の銀行に就職して、仕事も続けていると聞いている。
「こっちに用事があったから、寄ってみたのよ」
「そう」
10年も会っていないのに、なぜ今?それが素直な思い。
何か事情がありそうだなと感じながら、私はそれ以上聞けなかった。
「ねえ、今夜泊めてもらえる?」
「えっ」
本当にびっくりした。
まさか桃花にそんなことを言われるなんて・・・
「やっぱり嫌?」
「そんなこと」
ないとは言えない。
「私の事、怒っているわよね」
そりゃあそうよねと自虐的に笑って見せる桃花。
ずるいよ、そんな顔されたら断れないじゃない。
「ありがとう」
差し出した温かいミルクティー。
桃花は両手で包み込むようにして抱え口を付けた。
「うん、美味しい」
にっこりと笑う顔は子供の頃のまま。
「どうしたの、突然」
この時になって、私はやっと聞きたいことを聞いた。
もともと体が弱かった桃花だけれど、最近では普通に暮らせているらしい。
高校卒業と同時に地元の銀行に就職して、仕事も続けていると聞いている。
「こっちに用事があったから、寄ってみたのよ」
「そう」
10年も会っていないのに、なぜ今?それが素直な思い。
何か事情がありそうだなと感じながら、私はそれ以上聞けなかった。
「ねえ、今夜泊めてもらえる?」
「えっ」
本当にびっくりした。
まさか桃花にそんなことを言われるなんて・・・
「やっぱり嫌?」
「そんなこと」
ないとは言えない。
「私の事、怒っているわよね」
そりゃあそうよねと自虐的に笑って見せる桃花。
ずるいよ、そんな顔されたら断れないじゃない。



