小さな川を挟んだ向こう側。
久しぶりに目にした彼は、随分と大人びたように見えた。
胸の奥が、ぎゅっと握りつぶされたみたいに痛い。
懐かしい思いと、また、それとは違った感情が生まれる。
胸まで伸びた栗色の髪。
チラリと見えた横顔は、可愛いというよりも、綺麗って言葉が似合う。
彼の隣には、知らない女の子がいた。
彼女を見下ろす彼の笑顔には、あの頃と同じように優しさが溢れている。
わたしに向けてくれたのと、同じ笑顔。
友だちなんかじゃなくて。
彼の特別な人なんだと、ひと目でわかる。
心臓の動きが急に速くなって、目の奥がじわりと熱くなった。
どこかで偶然、会えたなら。
そう思って用意していた言葉は、必要なくなってしまった。
もちろん、彼に会いに来た理由も。



