「ごめん、ね……」
「………理由は?」
夏の大会も終わり、部活を引退したわたしたち。
一気に受験生モードに切り替わった夏休み。
一緒に図書館で勉強したり、息抜きに映画を観たりして過ごした。
夏休みが終われば、また。
心ない言葉を耳にしなくてはいけなくなる。
彼と一緒にいても、わたしはいつも逃げ出すことばかり考えていた。
「思ってたのと、違うっていうか……。一緒にいても、なんか……。物足りない、かんじがして」
彼は、いつだって優しくて。
ほんとは、こんな言葉じゃなくて。もっと、違う言葉をたくさん伝えたかったのに。
「好き」って。いっぱい伝えたかったのに。
「……そっか。……うん。わかった」
「………ごめ、…なさ……」
もうすぐ長い休みが終わる。
きっと、もう。元には戻れない。
それがわかるから、涙が止まらないんだ。



