消えないで…僕の初恋



「えっと……
 ひひっ、、姫野さん?」



渚くんが動揺してる。

すぐ後ろが窓なせいで
渚くんの逃げ場はどこにもない。



でも、ごめんね。


渚くんへの想いが
膨らみ過ぎて

私の暴走
止められそうにないんだ。


私は渚くんの耳に
唇を近づけた。



「大好きな人には……

『由奈』って
 
 呼んで欲しいです……」



照れ声でささやき

更にかかとを上げ


チュッ


渚くんのほっぺに
触れるようなキスを落とす。




背伸びの限界を感じ
すぐに唇を離したけれど


自分の暴走に後悔したのは

お互いに10秒くらい固まって


「えっ?
 いいっ、今のって……」


耳まで真っ赤になった渚くんの
ほっぺを抑えてオロオロする姿が
目に映った瞬間で


「こっ、これは
 私の想いというか……
 えっとあっと…あぁぁ……」


恥ずかしさに襲われた私は
渚くんから離れて
しゃがみこんじゃった。