さっきまでの僕の心は
姫野さんの裏切りに
怒り暴れていた。


それなのに今は


姫野さんを疑って
責めたてた罪悪感だけが

僕の心を
真っ黒に染めている。



確かに姫野さんへの告白は
罰ゲームだったよ。



好きな子に
気持ちを伝える勇気が
湧き出てこなくて

チャンスだと思って
告白しちゃったよ。


でも


『姫野さんの隣は
 死ぬまで僕の特等席にして』



僕が姫野さんに囁いた想いは
本物だったのに……





これが

大好きな人に嫌われ
僕の初恋が終わってしまった
辛く苦しい出来事。


そして姫野さんが
僕を無視する日々が続き

謝るチャンスももらえぬまま

卒業式になってしまった。