姫野さんは立ち上がり カバンを肩にかけると 僕だけに聞こえる声を 発した。 「罰ゲームで告白した相手が 本気になっちゃったから 困ってるの?」 ……えっ? 罰ゲーム? 何で知ってるの? 「姫野さん、それは……」 「渚くんの言葉なんて 信じなきゃよかった」 今にも泣きだしそうな 姫野さんの声が 僕の心臓を痛めつける。 姫野さんはそのまま 教室から出て行ってしまった。