後ろを振り向く僕の視線と 一番後ろの席にカバンを置いた 姫野さんの視線が交わった。 姫野さんに、微笑まなきゃ。 そう思ったのに 顔の筋肉が動かない。 得意の笑顔が作れず 僕は固まってしまった。 だって 姫野さんは 引きつった笑顔を僕に見せ 気まずそうに 視線をそらしたから。 えっ? 今のってなに? 僕、嫌われてないよね? 心のザラザラは お昼休みになっても静まらない。