渚くん

これ以上、私に関わらないで。

私の恋心を荒らさないで。



高1の入学式。


靴箱で出会ってから今までの
渚くんとのキラキラした思い出が

汚物みたいな触りたくないものに
変わっちゃうから。




涙が止まらない。


ヒックヒック
鼻をすする音が響いてしまう。




絶望感に耐えられない私は

涙を拭う気も起きぬまま

靴箱の後ろで立ち尽くすことしか
できなかった。