「ふはっ!灯ちゃん、面白いこと言うね。でも残念ながら僕は詐欺師なんかじゃない。本気だよ。灯ちゃんが僕のことをそういう風に見ていないことは知っている。だからこれは、これからそういう風に意識してもらうための告白」

「……えっと……、和泉さん、正気ですか……⁉︎失礼ですけど、目、腐ってませんか……⁉︎こんな私のどこにそんな……」


突然の告白に、私は呆気に取られる。

どう考えても、こんな素敵な人からそんな風に言われるほどの何かが私にあるとは思えない。

こうやって一緒にいたって全く釣り合いが取れていないのは一目瞭然だし、しかも出会ってからまだ1ヶ月半。

まだ和泉さんは実は結婚詐欺師で、私からお金を巻き上げるのが目的でそんなことを言っていると思った方が断然納得出来る状況だ。


「……少なくとも僕にとって灯ちゃんはとても魅力的な女の子だよ。水曜日、灯ちゃんに会えると思えば僕は仕事がどんなにハードでも頑張れたし、前日の夜は年甲斐もなくドキドキしたりしてね。本当はもっと時間をかけて攻めていくつもりだったんだけど……。戸惑わせてごめんね?」