「まゆー、いけー」

私にトスが上がる。
助走して、踏み込み、飛び上がる。
あげた手のひらに、ぴったりボールが当たる。

バシッ

最高な音とともに
ボールは相手のコートに落ちる。


「キャー!」



観客席から歓声があがる。

「まゆ、ナイス!」

コートの中で、あん・ゆう・ひび・らん・しおとハイタッチをする。



「さ、サービスエースもよろしくね」

あんが声をかけてくる。

「おっけ」



ボールを受け取り、サーブの準備へ。

床に2度、ボールを打ち付け、

右手でボールを高く上げる。



走り込み、ジャンプ。

バシッ

うん、いい感じ。

相手のコートに飛んでいく。

ラインぎりぎり、相手の選手は見送った。

ラインズマンの旗が、下を向く。

「イン」



「キャー」

歓声があがる。


今日は、体がいつも以上に軽い。

ジャンプもいつもより高く飛べている。