クールな幼なじみが本気になったら

必然的に、りっくんと体をくっつけてしゃがんでいた。


りっくんが近距離すぎて、りっくんの吐息が髪にかかる。


「で…でも、ほんとここって狭いよね」


そんな密着な空間に耐えられなくなったわたしは、平静を装って立ち上がろうとした。


…しかし。


ゴンッ…!


りっくんと、おでことおでこをぶつけてしまった。


「いたたっ…。ごめん、りっくん。わざとじゃ――」


そのとき、腰を折るようにして前かがみだったわたしの手首をりっくんがつかむ。

そして、そのまま引き寄せたかと思ったら…。


なにも言わずに、わたしの唇にキスをした。


「り…りっくん!?突然、どうしたの…!?」

「突然もなにも、ようやく2人きりになれたんだから、しずくにキスしたかっただけ」


恥ずかしがるわたしに対して、りっくんは優しく微笑む。