クールな幼なじみが本気になったら

「新聞部です!明日のトップニュースにしたいので、ぜひお2人のことについてインタビューさせてください!」


『学校新聞』を作っている新聞部に、わたしたちのお付き合いを記事にしたいからと、追いかけ回されるハメになった。


「べ…べつに、お話することはなにもっ…」

「ぜひ、馴れ初め話を聞かせてくださいっ!」


断っても断っても、あとをついてまわられる。

まるで、自分が芸能人にでもなったかのような気分だ。


でもそれだけ、りっくんの告白は影響力があったということだ。


「せめて、ひと言だけでも!」

「ですから、今は――」

「お話しできることは、告白大会で言った通りのままです。せっかくの2人の時間なので、そっとしてもらえると助かります」


りっくんはわたしを守るように抱き寄せると、そのまま2人いっしょに駆け足で逃げた。