クールな幼なじみが本気になったら

そっとわたしを抱き寄せるりっくんを見て、ミュウちゃんは「キャッ♪」と言って、恥ずかしそうに顔を覆ってみせる。



「しずく!見たよ〜!」


わたしたちを見つけた芽依がやってきた。


「堂々と付き合えるようになって、よかったじゃん!」

「…うんっ!ありがとう、芽依」


すると、わたしと芽依の間をりっくんが割って入る。


「ちょっと聞きたいんだけど、しずくにメイクしたのって…篠田さん?」


りっくん、わたしがメイクしてたことに気づいてたんた…!


「そうだけど?なんかおかしかった?」

「…いや、そういうことじゃなくて」


りっくんは、どこか言いづらそうに顔を背ける。

だけどその顔は、なぜか少しだけ赤く染まっていた。


「しずくがメイクしたら、もっとかわいくなってたから…。もうしずくにメイクさせないで。撮影だって、ちっとも集中できなかったから」