クールな幼なじみが本気になったら

りっくんのそのまっすぐな瞳に、思わず目を奪われる。


前にも告白されたことがあるというのに、大勢の場での二度目の告白に、また胸がドキドキしっぱなしだ。


〈しずく、大好きだよ〉


りっくんが、わたしにゆっくりと手を伸ばす。

まるで引き寄せられるかのように、わたしもその手にそっと自分の手を添えた。


〈わたしも大好きだよ、りっくん〉



その瞬間、体育館内が歓喜の声で湧き上がる。


さっきまであんなに殺伐とした空気だったのに、それが一変。


「なに、あの告白…。律希くん、かっこよすぎなんだけど」

「律希くんのほうがベタ惚れなら、そりゃ勝てないわ」

「かっこよかったぞー!遠野ー!」


わたしたちを祝福する声が至る所から聞こえた。


こんな注目を浴びる状況…。

今までのわたしなら、立っているのもやっとだろう。