クールな幼なじみが本気になったら

ステージに立つと、さっきとは比べものにならないくらい、みんなの視線が一斉に向けられているのがわかる。


〈え〜っと…。あなたが、遠野律希さんが指名した、花岡しずくさんですか?」

〈は…はい〉


マイクを向けられて、ゆっくりと頷く。


〈2人は、どういったご関係で?〉


すると、りっくんがわたしに向けられたマイクを奪い取ようにして自分に向けた。


〈俺たち、付き合っています〉


りっくんの突然の『付き合っています』宣言に、体育館内はどよめく。

りっくんのファンのコなんて、めまいで倒れるくらいだ。


ここにいるわたしとりっくんの関係を知らないほとんどの人は、きっとりっくんがわたしに告白するものとばかり思っていただろう。

だから、わたしがフればまだチャンスはあると。


それなのに、すでに付き合っている。