クールな幼なじみが本気になったら

そんなの…聞きたくないよ。


「あれ?帰っちゃうの?」


ステージに背中を向けて、体育館を出ていこうとするわたしをミュウちゃんが呼び止める。


「…はいっ。もういいんです」


わたしは、唇を噛みしめる。


だって、今すぐにでもここから逃げ出したい気持ちでいっぱいなんだから。


そんなわたしに、ミュウちゃんは首を傾げる。


「なんで帰っちゃうの?残された律希くんがかわいそうじゃんっ」

「そんなこと言ったって、りっくんはわたしのことなんか――」

「なに、落ち込んでるの〜。だってあなたって、律希くんの彼女なんでしょっ?」


思わぬミュウちゃんの言葉に、わたしは振り返る。


どうして、ミュウちゃんがそのことを…。


という心の声が顔に出ていたのか、わたしを見てミュウちゃんがクスッと笑う。