クールな幼なじみが本気になったら

そう思っていたんだけど…。


「ヤベ!思ってた以上にかわいかった…!」


わたしを見るなり、顔を見合わせる男の子たち。


…えっ、かわいい女の子って……。

もしかして…わたしのこと!?


かわいい女の子なら芽依のはず…。


と振り返ったけれど、芽依はフランクフルトのストックを取りに行っていて、今この場にはいない。


「さっき、フランクフルト持ってたヤツらが話してるの聞こえたんだよ。かわいい女の子が売ってたって」

「そ…そうなんですね」


こんなふうに男の子に話しかけられたことがあまりないから、ただただ会話に困ってしまう。


お願い、芽依!

早く帰ってきて…!


わたしは、なんとか愛想笑いを浮かべながら、心の中でそう叫んでいた。



「どうしたの、この行列…!?」


ようやく戻ってきた芽依。