クールな幼なじみが本気になったら

メイクしている自分が見慣れないからこそ、余計に恥ずかしい。


「ファンデ軽く塗って、ビューラーしてマスカラして、チークとグロス塗っただけだからね。こんなの、初歩の初歩だよ!」


さすが芽依。

メイクのことにも詳しい。


「でも、たったこれだけのメイクするだけでも、めっちゃかわいくなったよ!」

「そう…かな」

「そうだよ!しずくは元がいいんだから、もっと自信持っていいんだよっ」


メイクなんて、わたしには縁のないものと思っていたけど、芽依がそう言ってくれるなら…少しだけ前向きになれたような気がする。


「これなら、絶対律希くんもしずくに目が行くって♪」


芽依はそう言ってくれるけど、…そこに関してはまったくもって自信がない。


普段なにもしない地味なわたしが…いきなりメイク。