クールな幼なじみが本気になったら

そして、わたしと顔を合わせるなり、「あっ!」というように口を開ける。


「花岡先輩!ちょっと今いいですかっ!?」


…えっ。

えぇぇえ、…いきなり名指し!?


わたし、ユウヤくんの名前と顔を知っている程度で、…話したことなんてないんだけど。


「えー!しずく、どういうこと!?ユウヤくんと…どういう関係!?」


興奮気味の芽依。

でも、わたしが一番この状況を理解できていない。


「…いや。わたしも、なにがなんだか…」


と説明するわたしのところへ、ユウヤくんが一直線にやってくる。


間近で見ると、肌が白くてまつげが長くて、本当にきれいな顔立ちをしている。


…って、そうじゃなくて!


「ど…どうしたの?」


初めて話すから…緊張する。


「いきなりで、すみません…!でもオレ、花岡先輩に伝えたいことがあって!」