クールな幼なじみが本気になったら

動けないわたしはゴクリとつばを飲み、ただその怪しげに動く茂みを見つめることしかできない。


…こわい。

逃げたい…!


そう思って、ギュッと目をつむり身構えた…そのとき!



「…しずくっ!!」


わたしを呼ぶ声が、雨上がりの静かな雑木林に響く。


その声に反応して、ゆっくりと目を開けると…。

そこには、わたしに駆け寄るりっくんの姿があった。


「り…、りっくん…!」


わたしは泣きながら、思わずりっくんに手を伸ばしていた。


「…しずく!こんなところで、なにしてんだよ…!」

「ごめん…。ごめんね…」


りっくんはその胸にわたしを抱き寄せると、両手を背中にまわしてギュッと抱きしめてくれた。


りっくんの匂い。

りっくんの息づかい。

りっくんの鼓動。


不安と恐怖で支配されていた心が、徐々にほぐれていくのがわかった。