桜子は、コーヒーを入れた。


「桜子がコーヒーを入れてくれるなんて感激だな。この店は桜子がやっているの?」


「ううん、あたしは手伝っているだけ。今は、作詞やエッセイを書いてるわ。仕事あんまりないけど。笑。」


「君は随分穏やかになった。誰か、受け止めてくれる人がいるんだね。」


「そうよ、このサンドイッチはその人が作ったの。」

「ああ、すごく美味しそうだ。良かったね。安心したよ。」


「タケルは?タケルはどうするの?」


「僕はまた、アメリカに行く。向こうで雑貨店を開くんだ。」


その時、店のドアが開く。金髪の女の人が入って来た。


「あ、すみませんが今日はお休みで…。」


「違うんだ、桜子。その人は僕の連れなんだ。」


桜子は、タケルの顔を見た。


「そう、そう言う事なのね。」


「僕の英語教師と協同経営者とそして…。」


「恋人でしょ?はっきり言いなさい。そう言うところちっともかわらないわ。笑。」


そう言うと桜子は笑った。