智也も同じように、桜子の隣りに寝た。
桜子の肩を抱いて引き寄せる。


「なあ、俺と一緒になれば、将来は弁護士夫人だしさ。」


智也は桜子に、頬を押し付けながら言う。


「なーにそれ。まだ司法試験も受けてないのに。笑。超うける。」


「なんだよー。大丈夫だってば。お前だってさ、いつまでも芽の出ないモデルなんて…。あ、ごめん。」


言い過ぎた、と思ったが遅かった。桜子は起き上がると、智也を睨みつけた。

「私…、私だってさ、コネの一つもあれば良い仕事回してもらってさ…。」


後は、言葉にならなかった。


「だからね、ごめんよ。俺、言い過ぎた。」


智也は桜子を抱くと口をふさぐかのように、キスした。