いよいよ、あみだくじの時が来た。











結果は一番左の列の窓側の、後ろから二番目。


あやちゃんは一番右の廊下側の、後ろから二番目。


あやちゃんとはちょうど真反対の席だった。




気分を更に落としながら、ゆっくりと新しい席に移動する。


この席の位置も、座ってみると案外悪くなくて、複雑だ。



すると、新しい隣の席の人が来た。










「よろしゅうな」








彼の笑顔は太陽そのものだった。




こんなに笑顔が似合うほど、他にいないんじゃないかと思うほど、今の笑顔は輝いて見えた。



彼は甲斐亮晴(カイリョウセイ)くん。

いわゆるムードメーカーでクラスの人気者だ。


彼の周りは、笑顔で溢れている。


私と反対の人だから、時々観察していたのを覚えている。



さっきまで不安しかなかったのに、今は大丈夫かもしれないという気持ちがちょっとある。


よろしく、と声をかえそうとしたら、先生が話し始めてしまって、話したくても話せなかった。