「甲斐くん楽しかったね!」


「めっちゃ楽しかったわ」



楽しそうでなによりや。

よかった〜喜んでくれて。



「次んとき、どの駅で降りる?俺、灯橙(とうだい)とか行ってみたいねん」


「次………」


「あっ、千咲が行きたかったらの話やけど………」


「……また行きたい、です………!」


「!!……おん、また行こか!」



次行く約束してしもてんけど!?

もう次が楽しみや。




















それから、俺の部活があらへん休日で降りたことない駅に降りてみるを時々するようになった。


初めてこれをしてから、千咲がハマってしもたらしくて、あの約束から叶うまで、あんまり時間はかからへんかった。

















「っ美味しいっ!」


「!美味いな」





千咲の甘いものに目がない、あの美味しそうに食べてる顔が好きや。


















「甲斐くんっ、次どこ行く?」


「ん〜そやなぁ」





千咲のあの楽しくて仕方ない、みたいな顔が好きや。


















「えっ、東京の人って一家に一台たこ焼き器持ってへんの?」


「え、逆に大阪の人は持ってるの?」


「当たり前やろ?え……常識かと思っててんけど。」


「えっ!?」


「あっ、俺めっちゃたこ焼き作るん上手いで?プロ級やで、マジで。」


「食べたい!」





千咲のあの屈託のない笑顔が好きや。

























ーーー俺は、千咲と一緒に過ごしていくうちに、気づいた時にはもう、


























好きになってしもた。