「あやちゃん、今日席替えあるよね?」


私がそう尋ねるとあやちゃんは当たり前のように頷く。


「うん、確か。」


「うぅ、席替え嫌だ・・・」



これまでの席は、あやちゃんが後ろだったからまだ大丈夫だった。


けど今回は、席が離れてしまうかもしれない。


「次もあやちゃんと席が近かったらいいな・・・」


「うん私も!千咲と近くの席がいい」



エヘヘとしばらく笑い合っていた。

けど笑いが急に引っ込んだ。



「あやちゃん、私大丈夫かな?緊張して全然話せないんだよ?・・・ヤダ」


「私とちゃんと話せてるんだから、他の子とも大丈夫だって!」


「あやちゃんとは緊張しないから・・・」


「人見知り、直したいんでしょ?」


「・・・うん」


「じゃあ頑張ってみよ?チャンスだよ」


「、うん」



あまり、気分は乗らなかった。