「えっと、ここは……ーーーーーーー」
「……あっ、なるほど」
「うん、合ってるよ」
「…………出来た。やばっ、出来てしもた。」
「!出来たね!」
甲斐くんが嬉しそうにしてると、こっちまで嬉しくなる。
「遠江さん、教えるのめっちゃうまいな!」
「そうかなぁ?」
「うん!俺でも理解できるって相当うまいで!俺が保証する」
「あ、ありがとう」
甲斐くんはニカッと笑った。
「っおしっ、勉強するかっ」
「うんっ」
「…………………ごめん、わからん」
「え、えっとね、ここは」
ーテスト期間中に入り、部活が休みになると、毎日のように私は甲斐くんと一緒に勉強会をした。
甲斐くんは飲み込みが早く、やり方や意味を教えるとすぐに理解できた。
だから私も教えるのが楽しかった。
「とりあえず、テスト範囲の5教科、全て教え終わりました!!」
「よっしゃ!」
「あとは自分で苦手なところを繰り返し練習したら大丈夫だと思います!」
「ほんまにありがとぉな!自分のテスト勉強もあるのに」
「ううん。甲斐くん飲み込みが早いから教える方も楽しかったし、教えることでこっちも覚えるから全然気にしないで。」
そうか?と言い、照れ臭そうに笑った。